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新しい食料備蓄法「ローリングストック」で手軽に減災
2019.09.26生活のお役立ち情報
地震や台風など、自然災害が多い日本。その被害を最小限にして安全を確保するためには、日頃から非常食を備えておくことが大切です。そこで今回は、近年注目されている「ローリングストック」の詳しいやり方やおすすめの食品を紹介していきます。
非常食を日常に組み込む「ローリングストック」とは?
これまでは災害時に備えて、普段の食材や調理器具とは別に「非常食」を長期間常備しておくのが普通でした。しかし近年では、普段の食事に非常食を組み込むことで、短期間のうちに新しいものに入れ替える「ローリングストック」が注目を集めています。
たとえば、普段から缶詰やペットボトルの水を多めに常備しておき、食事メニューにも取り入れる。そして食べた分だけ後から買い足すことで、普段用の食材と非常食を同時にストックできる方法です。
どのくらいの量が必要? 備蓄は3日~1週間分を目安に
ローリングストックを実践することで、非常食の賞味期限を気にすることなく備蓄できるという利点が生まれます。そんなローリングストックで備蓄すべきなのは、少なくとも3日分以上の食料です。
規模の大きな災害では、1週間分の備蓄が望ましいとの防災の専門家の意見もありますので、7日分用意しても良いでしょう。
ただ、大抵の場合は一人暮らしの方でも3日分くらいは冷蔵庫・冷凍庫に食材のストックがあるはず。それにプラスして3日分のローリングストックと1日分の予備を用意しておけば、それで1週間分の備蓄とすることもできます。
非常食を日常に組み込む「ローリングストック」とは?
ローリングストックに組み込むのであれば、常温保存可能で、賞味期限が長く、かつ簡単に食べられるものを優先してピックアップしましょう。具体的には、次のような食材を買い揃えるのがおすすめです。
●パックご飯、乾麺、カップ麺
●魚、果物、野菜などの缶詰
●インスタント味噌汁、スープ
●ペットボトルの水、お茶、豆乳
●チョコレート、アメ、スナック菓子
災害時にはストレスで食欲が落ちてしまうことも考えられますので、普段から食べ慣れているものや、好きなものを積極的に選んでおきましょう。
無理なく安心を手に入れる! ローリングストックを続けるコツ
魚嫌いな人がサバ缶をローリングストック用の食材にしたり、大豆アレルギーのある人が大豆の缶詰をストックしたりしても、なかなか消費できずに処分してしまうことになるでしょう。ローリングストックを続けるうえでポイントになるのは、「普段からよく食べているもの」を組み込むこと。
たとえばカレーが好きなら、炊飯器や鍋を使ってカレーを作るのではなく、2回に1回はレトルトのご飯とカレーを使って食べるようにするのがおすすめです。サバ缶と大根を使ったみぞれ煮など、缶詰を使ったレシピを覚えておけば、普段から手軽においしい献立を作ることにもつながりますよ。
食品以外にもローリングストックを応用しよう!
災害時のストックといえば食材がメインにはなりますが、ほかにもローリングストックしておくと良いものがあります。たとえば、カセットコンロ用のガスボンベです。仮にカップ麺をたくさん用意してあったとしても、災害で水やガスが止まってしまえば、作ることができなくなります。
しかし、カセットコンロとともに十分なガスボンベをストックしておけば、冬の寒い時期に災害に巻き込まれたとしても、温かい食べ物を口にできるようになります。同様に、乾電池や使い捨てカイロといった備蓄にも、ローリングストックを応用してみましょう。
「非常食を買い込むぞ!」と気合を入れて備蓄を用意しても、いつの間にか賞味期限が切れてしまっているのはよくある話です。ローリングストックを使えば賞味期限を忘れることなく備蓄できて、かつ災害時も食べ慣れたものを口にできるようになるメリットもあります。ローリングストックを活用して、普段から災害に備えておきましょう。