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今年は御神輿行列が行われます!放生会2017
2017.09.11季節イベント
すべての生き物を慈しむお祭り、筥崎宮放生会。各地で行われる放生会ですが、500軒を超えるという露店の多さ、参拝客の数から、その規模は九州一ともいわれています。他所では、ちょっと見ることができない珍しい露店も多く、家族や友人と行くのにぴったりのお祭りです。また、今年は2年に1回の御神輿行列が行われる年
そもそも放生会って、どんなお祭りなのなの?
今年の放生会開催は、2017年9月12日(火)~18日(月)。筥崎宮の放生会は5月のどんたく、7月の山笠と並び、福岡三大祭りの一つで、博多の秋を運んでくるといわれています。
その歴史は千年以上ともいわれ、生き物の無駄な殺生をいましめ、秋の五穀豊穣を感謝するお祭りです。由来には諸説ありますが、西暦720年、大分の宇佐八幡宮で、合戦の犠牲者を悼んだのがはじまりとも。
今ではすべての生き物の霊を慈しみ、感謝の気持ちを捧げるお祭りとなっています。開催中には、鯉や鳩を放生したり、霊(みたま)祭りといって、殺生してしまった生き物、お家のペットなどの御霊に、感謝を捧げたりする行事も執り行われています。
また、放生会の時には、山笠に明け暮れた博多っ子たちが、家と店を守ってくれたごりょんさんたちにお礼として、新しい着物を贈る風習があるそうです。参道で粋な着物を来た女性と会ったら、商家のごりょんさんなのかもしれません。
レトロ感満載!露店が並ぶ沿道の賑わいをを楽しむ
地下鉄線箱崎宮前駅1番出口を出ると、目の前はもう参道!海沿いから鳥居まで、500以上といわれる露店がズラリと並びその長さは1kmもあるそうです。
りんご飴や焼き鳥など、どのお祭りでも見かける露店もありますが、放生会の露店はとっても個性的。射的や輪投げ、博多チャンポンに新しょうが、やきもち。お化け屋敷に、見世物小屋もあります!
博多チャンポンは、筥崎宮の巫女さんたちが、一つひとつ絵付けしているものなんだとか。薄いビードロでできていて、鳴らすと「ペコン」と可愛らしい音がします。子どもの頃、この博多チャンポンを鳴らしながら参道を歩いたという人も多いのではないでしょうか。
新しょうがも放生会名物。株がどんどん増えていく性質から「商売繁盛」すると言い伝えられているようです。株と葉の部分はお風呂に入れて、しょうがの部分は普通に料理するのがオススメ。このチャンポンと新しょうが、実はこちらも、博多っ子がごりょんさんたちに贈った習わしがあるのだそう。
食べ物として忘れていけないのが社日餅(やきもち)。素朴な粒あんが特徴で、白とよもぎの2つがあります。焼きたてホカホカを食べながら参拝してもいいですね。
参拝時には鳩みくじを購入しましょう。鳩みくじは普通のおみくじと別に、旅行券など豪華商品を含めた縁起物が当たる仕組みになっています。なので、おみくじは凶なのに、航空券が当たった!ということもあり得るんです!ちょっと不思議ですね。
そもそも放生会って、どんなお祭りなのなの?
放生会では、奇数年に御神輿行列が行われています。今年は2017年なので、御神輿行列の開催年!
御神輿行列は「ご神幸(じんこう)」ともいわれ、福岡市無形民俗文化財にも登録されています。清道旗と呼ばれる浄められた旗を先頭に、お神輿と氏子さんが筥崎宮から出発、時間をかけて博多の街を巡ります。
御下りと御上りの2回行われ、御上りでは御下りと逆のコースとなります。そして見どころは、御下りでの氏子さん達の猛ダッシュ!最後の数百メートルになると、お神輿や太鼓、提灯を持ったまま、すごい勢いで走り始めます。どうして博多の祭りは走らずにはいられないんでしょうね!見ているだけで手に汗握り、何だかアツくなってくるから不思議。ぜひ一度、見ておきたいですね。
今年の御神輿行列の日程は下記の通りです。
・御下り 日時:9月12日 18時〜22時
・御上り 日時:9月14日 19時〜20時
放生会おはじきについて
毎年恒例、放生会のみに発売されてきた「放生会おはじき」。毎年いろんなテーマに沿って作られる色とりどりのおはじきは、放生会の名物でもありました。しかし、残念ながら今年から発売中止に。おはじきを作る職人さんたちの高齢化や、前夜から並ぶ人たちが増えトラブルなども頻発したことから、今年中止を決めたそうです。
とても残念ですが、これも時代の流れなのかもしれません。代わりに「縁起おはじき」として、通年販売をするそうなので、おはじき好きの方はお楽しみに。
歴史ある拝殿・本殿、パワースポット「湧き出石」など、見どころも多い筥崎宮。一人ひとり違った楽しみ方ができそうですね。今年は御神輿行列もありますので、「福岡に住んでいるけど行ったことない」という方もぜひ!足を運んでみませんか?